キリンソウと四季の彩り日記屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
17 EMS突然変異実験 ①植物の選択
1 突然変異処理手順について
① 植物の選択・・・・・・どのようなサンプルを用意するか
実験をする上で重要なのは結果を出す事でしょう。
どのような結果を求めるかは突然変異では期待できないが、発生率を上げれば求める特徴をもった個体の出現は高くなります。
最も重要な事が突然変異を発生しやすい集団を発見する事です。
探す手段として、
① 種の標準品種を入手する事
② 色々な同一品種を収集する・・特徴別に分類する事
③ 地域別にできる限り収集する・・・キリンソウ・セダムは地域隔離の特徴が有り数キロ離れると形態が変わる事が非常に多い
解説
① 種の標準品種を入手する事
突然変異による品種改良では比較対象が無いと評価できない。
重要な事なので、その種の権威者に問い合わせして標準種を入手する事。
問い合わせ先:キリンソウ・セダム種では東京都市大学 環境学部 飯島健太郎 教授
② 色々な同一品種を収集する
③ ③ 地域別にできる限り収集する
収集したキリンソウは特徴別に分類する。
その中でも限られた地域で変異の大きい種は突然変異の発生率が高くなる。
目的とするに形状に近い形のサンプルを中心に試験をする。
1回の試験に必要な
サンプル数:試験個体は100~300体
標準試験体サイズ
茎 径:2mm以上 長さ:5cm~8cm
葉 数:1試験体4枚以上
花序(花房)は使わない
茎は木質化していてもよいが発芽が望めるもの
例:葉・花の形状、草丈の改良を目的に突然変異をする場合
採取例
Phedimus aizoon var. floribundus
石川県~新潟県海岸部に自生
当ブログは化学突然変異実験の手法紹介であり、参考にして実験した結果を保証するものではありません。
試験は発がん性物質を使いますので、適合資格者が取扱い責任を果たし、自己責任で行動してください。
次回は
突然変異処理手順 ②植物の前処理について
採取した植物を突然変異処理するために用意する手順について解説する。
技術顧問 山下律正
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