キリンソウと四季の彩り日記屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
7”化学突然変異育種 実験講座”6 根の変異:野生種の生育環境
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キリンソウは土壌が貧弱で保水性の乏しい環境に自生
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植物に化学突然変異処理すると地上部の変化に目を奪われがちだが
変異は植物全体に及んでいる。突然変異発生率は1/100,000~1/1,000,000
と言われているが全体の変異なのか特定場所の変異か漠然とした数字となっている。
本節では、地下部分の”根”の変異について見てみよう。
対象のタケシマキリンソウは海岸部の岩場に自生している。その土壌環境を見ると
岩のくぼ地の土壌層数センチの場所が多く、あるいは道路側面の土溜まり、のり面付近などセダム植物が好んで生育する環境である。
岩の亀裂に自生するキリンソウ
道路脇の土溜まりに自生
海岸の岩場に自生
ガレ場に自生
土壌が貧弱で保水性の乏しい環境に自生して来たキリンソウが、他の植物に比べ耐候性が高いのは環境適応した結果で、根の形態は主根を中心とした割れ目に侵入し深部の水分吸収と強風などからの維持に特化した形態であるのを想像できる。また、代謝機構もサボテン植物に特有のCAM型代謝を備えている事も生育を可能としている。
当ブログは化学突然変異実験の手法紹介であり、参考にして実験した結果を保証するものではありません。
試験は発がん性物質を使いますので、適合資格者が取扱い責任を果たし、自己責任で行動してください。
次回は ”化学突然変異育種 実験講座”7 根の変異:では、
タケシマキリンソウの根の違いについて自然種と突然変異種を比較して紹介する。
技術顧問 山下律正
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