キリンソウと四季の彩り日記屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
34 EMS突然変異実験 ⑨ 人工ゼオライトの保肥性をわかりやすく解説
タケシマキリンソウのEMS突然変異手順
1 突然変異処理手順
⑨ 人工ゼオライトの保肥性をわかりやすく解説
投稿いただいた中で「⑧ 育苗培地添加剤 人工ゼオライト興味をひかれるが解説が難しい」投書が有りましたのでわかりやすく解説をします。
人工ゼオライトに期待する特性を一言で言うと、流亡する肥料を吸着し、肥料が少なくなると放出して植物に与える事です。ECはそれを測る方法です。
ECの数値が有る事は肥料成分が有る事を意味します。
人工ゼオライトは作り方で多くの種類ができると提供会社より説明を受けています。
これから説明する人工ゼオライトは、二酸化ケイ素 (SiO2) の骨格の一部のケイ素が各種の金属イオン(Mg、 K、 Ca、 Fe)に置き換わることによって帯電力と吸着・放出する塩類との相性を変化させる特徴を付加した数種のゼオライトでハイポネックス液肥6-10-5の保肥性を試験をした結果です。
ハイポネックス液肥6-10-5を500倍から5000倍、10000倍に順次希釈を進めた場合の天人工ゼオライト、然ゼオライトと炭粒子、砂でEC保持力を調査した。
結果:
ハイポネックス液肥6-10-5の希釈時のEC結果は
・500倍では全て差異がない
・5000倍に希釈すると
イズカライト 日東粉化No2 備長炭3mmはイオンを吸着して放出しなくなる
・10000倍に希釈すると
ハイポネックス希釈液もイオンを検出できなくなる
Mg型人工ゼオライト、Ca型人工ゼオライト、 K型人工ゼオライトのみ
イオンを検出した。この事からハイポネックス液肥の保肥用途にはMg型人工ゼオライト、Ca型人工ゼオライト、 K型人工ゼオライトが効果がある。
当ブログは化学突然変異実験の手法紹介であり、参考にして実験した結果を保証するものではありません。
技術顧問 山下律正