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壁面緑化設計ノート屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
ヘデラ緑化マニュアル 9章:2 <建築設計者・施工担当者向け ヘデラ壁面緑化Q&A技術解説>
ヘデラ(アイビー)はバラと異なり、長期間にわたり壁面を被覆する常緑植物です。
そのため設計・施工・維持管理では「構造安全性」「外壁保護」「長期維持」が重要なテーマとなります。
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目次
1:壁面ヘデラ緑化で最も失敗が多い原因は何ですか?
2:壁面ヘデラ緑化で推奨されるワイヤーの仕様は?
3:外壁へ直接ヘデラを密着させても問題ありませんか?
4:台風時にヘデラ壁面緑化が危険になることはありますか?
5:夏に下葉が落ちる原因は?
6:壁面緑化に適したヘデラの特徴は?
7:ヘデラ壁面緑化で点滴灌水は有効ですか?
8:建築壁面の温度低減効果はありますか?
9:ヘデラ壁面緑化の病害虫管理で最重要なのは?
10:RC壁面へのアンカー固定で注意することは?
11:冬剪定の理由は?
12:壁面ヘデラ緑化で最も失敗が多い原因は何ですか?
13:壁面ヘデラ緑化で推奨されるワイヤー強度は?
14:外壁へ直接ヘデラを付着させても問題ありませんか?
15:台風時に危険になることはありますか?
16:夏に下葉が落ちる原因は?
17:壁面緑化に適したヘデラの特徴は?
18:建築壁面の温度低減効果どの面に影響がありますか?
19:壁面緑化による省エネルギー効果はありますか?
20:病害虫管理で最重要なのは?
21:RC壁面へのアンカー固定で注意することは?
22:ヘデラ壁面緑化で冬剪定を弱くする理由は?
23:建築設計者への実務アドバイス
※知見・知識に基づき作成していますが、参照・実施にあたっては情報・環境・使用材料・品種・時期等により同一結果とならない場合があります。
<技術資料> ヘデラ緑化マニュアル 目次
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1:壁面ヘデラ緑化で最も失敗が多い原因は何ですか?
最も多い原因は「植栽基盤不足」です。
具体的には
- 土壌容量不足
- 根域不足
- 排水不良
- 灌水不足
ヘデラ種は強健な植物ですが、根が健全でなければ壁面全体を安定成長緑被覆できません。
2:壁面ヘデラ緑化で推奨されるワイヤーの仕様は?
- SUS304ステンレスワイヤー径2.0~4.0mm
SUS304ステンレスを使用するとは海岸地域や高層建築で変色が発生するため、SUS316が望まれます。
3:外壁へ直接ヘデラを密着させても問題ありませんか?
新築建築では推奨されません。
理由
- 外壁点検ができない
- 塗装更新が困難
- 付着根の侵入リスク
- 湿気滞留
があるためです。近年は登坂資材を壁面から50~150mm離した緑化システムが主流です。
4:台風時にヘデラ壁面緑化が危険になることはありますか?
あります。
危険要因
- ネット脱落
- ワイヤー破断
- パネル脱落
- 老朽化したアンカー抜け
支持構造物の安全確認を優先します。
5:夏に下葉が落ちる原因は?
主な原因
- 光不足
- 高温乾燥
- 根域過熱
- 蒸散ストレス
特に南西面のRC壁では発生しやすくなります。
潅水装置の設置を推薦します。
6:壁面緑化に適したヘデラの特徴は?
参照:「ヘデラ主要品種 壁面緑化設計仕様比較表」
優先考慮する特性
- 耐暑性が高い
- 耐乾燥性が高い
- 葉焼けしにくい
- 分枝性が高い
- 被覆速度が速い
7:ヘデラ壁面緑化で点滴灌水は有効ですか?
非常に有効です。
特に
- 高層建築
- 屋上植栽基盤
- 大型壁面
きれいな緑化の為に必須に近い設備です。水量調整や灌水間隔を調整する事で節水効果が有ります。
8:建築壁面の温度低減効果はありますか?
あります。
ヘデラの葉群によって
- 日射遮蔽
- 蒸散冷却
夏季には壁面温度を10~20℃程度低減する事例も報告されています。
9:ヘデラ壁面緑化の病害虫管理で最重要なのは?
風通し確保です。
密生すると
- 炭疽病
- 斑点病
- ハダニ
が発生しやすくなります。選定時に枝内に残る枯れ葉・枯れ枝は必ず除去しましょう。
定期剪定が最も重要な予防策です。
10:RC壁面へのアンカー固定で注意することは?
確認事項
- 防水層位置
- アンカーピン穴の防水処理
- 鉄筋位置
- コンクリート強度
- 風荷重
施工前の図面の確認・配筋探査が必要です。
<技術資料> ヘデラ緑化マニュアル 目次
11:冬剪定の理由は?
ヘデラは常緑植物です。
冬に強剪定すると
- 被覆率低下
- 景観悪化
- 春の回復遅延
が発生します。不要枝除去程度が基本です。
12:壁面ヘデラ緑化で最も失敗が多い原因は何ですか?
施工後の維持管理不足です。
最も多いのが
- 剪定未実施
- 灌水停止
- 支持材点検不足
により障害が発生します。
13:壁面ヘデラ緑化で推奨されるワイヤー強度は?
一般建築では
- 線径2~4mm
- 破断荷重300~800kgf以上
が目安です。高層建築は構造計算に基づいて決定します。
14:外壁へ直接ヘデラを付着させても問題ありませんか?
既存レンガや石積みでは景観上採用される場合があります。
しかし建築保全の観点では
- 支持金物式
- ワイヤー式
が推奨されます。壁面より登坂資材の離れ距離は50mm以上は必要です。
15:台風時に危険になることはありますか?
植物そのものより
- 支持材
- 金物
- ネット
緑化資材が壁面に与える影響が大きいです。年1回以上の点検をしてください。
16:夏に下葉が落ちる原因は?
壁面緑化特有の原因として
- 上部の過密化
- 下部の日照不足
があります。定期的な透かし剪定が有効です。
17:壁面緑化に適したヘデラの特徴は?
参照:「ヘデラ主要品種 壁面緑化設計仕様比較表」
設計者視点では
- 耐暑性
- 耐乾燥性
- 耐風性
- 維持管理性
を重視します。単に生育速度だけで選ばないことが重要です。
18:建築壁面の温度低減効果どの面に影響がありますか?
あります。
特に
- 西面
- 南西面
では建物への熱負荷低減に効果があります。
潅水装置の設置を推薦します。
19:壁面緑化による省エネルギー効果はありますか?
あります。
壁面温度の低下により
- 室内への熱侵入抑制
- 空調負荷低減
が期待できます。特にガラス面周辺で効果が大きくなります。
20:病害虫管理で最重要なのは?
「初期発見」です。
発生後の薬剤散布より
- 剪定
- 点検
- 通風確保
が重要です。
21:RC壁面へのアンカー固定で注意することは?
風圧荷重だけでなく、
植物が成長した10年後・20年後の荷重を想定する必要があります。
設計時には将来荷重を見込んだ安全率を設定します。
22:ヘデラ壁面緑化で冬剪定を弱くする理由は?
ヘデラの価値は「常緑被覆景観」にあります。
強剪定すると
- 緑視率低下
- 遮熱効果低下
- 景観悪化
を招きます。
そのため冬季は整姿剪定を基本とし、更新剪定は春に行うのが望ましいです。
23:建築設計者への実務アドバイス
ヘデラ壁面緑化を選択する上で最も重要な要件は植物選定ではなく、
①支持構造の耐久性
②根域容量の確保
③維持管理動線の確保
④夏季の壁面高温対策
です。
近年の都市部では壁面温度が70℃近くに達する事例もあり、従来の「ヘデラは丈夫だから放任でよい」という考え方では長期安定被覆は難しくなっています。
設計段階から灌水設備、剪定作業スペース、支持金物の更新計画まで含めて計画することが、10年以上安定する壁面緑化の条件です。
<技術資料> ヘデラ緑化マニュアル 目次


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