キリンソウと四季の彩り日記屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
寒波到来 屋上緑化を凍結から守る緊急点検 2025年最大の寒波到来 その対策と点検
寒波到来 屋上緑化を凍結から守る緊急点検
2025年最大の寒波到来 その対策と点検
NHK首都圏 NEWS WEBより
気象庁・国土交通省が「緊急発表」“太平洋側でも積雪おそれ”
4日から日本海側を中心に大雪が予想されることについて
気象庁と国土交通省は「緊急発表」を行いました。
「日本付近にこの冬1番の強い寒気が流れ込み、強い冬型の気圧配置となる。
北日本から西日本にかけての日本海側の広い範囲で山地、平地ともに大雪となる見込みだ。
強い冬型の気圧配置は数日続くおそれがある」と述べ、大雪による交通への影響や暴風、暴風雪、
高波に警戒するよう呼びかけました。
今回の寒気について、場所によっては数年に1度程度の強さとなる可能性があるとしたうえで
今月8日以降も数日間は寒気の流入が続く可能性があるとして注意を呼びかけました。
ご案内
屋上緑化システム株式会社の「みずいらず」「てまいらず」シリーズは、
潅水がなくても元気に生育する緑化システムですので、潅水装置は設置しておりません。
そのため、寒波や凍結への気遣いは不要で安心してご利用いただけます。
※建築側の要望等により灌水設備を設置している場合があります。
ご紹介している対策と点検は、防寒対策を実施していない潅水装置を設置している屋上緑化が対象となります。
灌水システムの凍結対策に不安のある方は、このマニュアルに従い、点検を実施してください。
被害を最小に防ぐことができます。
自動潅水装置を設置している緑化では
1タイマーを一時停止します
2給水元コックを締めます
3屋上緑化潅水装置の水抜き栓を開放し管内に残っている水を排水します
4露出している潅水装置・配管・バルブの保温対策(布でまく、無い場合は新聞紙を厚く巻いてもよい)
屋上緑化ですること
可能であれば
マルチィング(木チック、陶器ボール)を敷きます
メンテナンス契約をしている場合
寒波前の状況写真を撮る(風上側数列の拡大写真、2m角範囲で撮影)
枯損が発生した場合の打合せに必要です
してはいけない事の対策
不織布(防寒シート・霜よけシート・寒冷紗等)を敷設はしてはいけません
理由は、風で不織布がはためき(波打ち)植栽植物の枝葉が不織布に絡まり取れたり、最悪の場合株ごと抜ける、絡まった枝葉が折れる事態が発生します。
不織布で対策する場合は、風ではためかない(波打たない)ように表面にロープを間隔を狭めて波打たない様にかける
寒波終了後
潅水装置はすぐ再開する必要はない(開始時期は問い合わせください)
不織布、防寒マルティングは春までそのまま設置してもよいが、
不織布はうどん粉病、害虫が発生しやすいので出来るだけ早く撤去する。
屋上緑化の寒波終了後の対応
1培土が減少している箇所は補充
2植物が露出している場合は、根部を培土で覆う
3霜で株が浮き上がっている場合、株を掘りあげ、底に培土を置き排水を良くしてその上に置き、培土で覆う
すぐにしてはいけない事
灌水の開始
マルチィングの取り外し
暴風対策の取り外し
寒波に会った緑化植物は、気づかない場所が被害を受けています。
それは根の被害です。
屋上緑化では排水性の良い土壌と土壌厚が薄い事から霜の被害は少ないですが、気温が低いと乾燥も遅く湿潤状態が長くなります。さらに氷点下まで下がると培土中の水分が霜柱として成長し、表層の植物を押し上げます。
植物は株が押し上げられる際に細根が切れる場合が多く、こうなると春先の生育に影響が出ます。特に日陰の場所では注意が必要です。
春の生育不良(成長が遅い)の大部分は冬季に発生する根部への障害が元で発生します。
霜柱で持ち上げられた株
霜柱が発生すると根が切れる事がある


表面をマルチィングし温度低下を防ぐ工夫
陶器ボールによるマルチィング
木チップを使用したマルチィング
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