キリンソウと四季の彩り日記屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
変態する植物 イイジマ2 ツルマンネングサ 酷暑期の草姿と成長の仕方
ツルマンネングサ「イイジマ2」
酷暑期の草姿と成長の仕方 Climate and growing conditions
イイジマ2はツルマンネングサと草姿の異なる生育の仕方をする。
その特異的な変化は、成長期のラセン巻成長であるが、草姿で見ると
原種のツルマンネングサが地這性であるのに対し、立性である。
これにより、イイジマ2はツルマンネングサの最大の欠点であった「蒸れ」現象による
枯損から解放された性質を獲得した。
その変化を見てみよう。
盛暑のイイジマ2とツルマンネングサの草姿を比較
Comparison of the plant shape of Iijima 2 and Sedum sarmentosum Bunge
2016年8月4日 August 4, 2016
日照・降雨共に理想的で植物に適した期間であった
The sunshine and rainfall were ideal for the plants.
左:ツルマンネングサ大型種 中央:イイジマ2 右:イイジマ2
2016年8月25日 August 25, 2016
日照・降雨共に理想的で植物に適した期間であった
伸張性のツルマンネングサには特に適した期間と言える
The sunshine and rainfall were ideal for the plants, making this a particularly good time for the expanding Sedum sarmentosum Bunge.
左:ツルマンネングサ大型種 中央:イイジマ2 右:イイジマ2
2016年8月の生育試験では
原種ツルマンネングサは成長を続けているが、イイジマ2は8月には成長が止まり、耐性代謝に変化して酷暑への草姿に変化している。
この特徴は、酷暑期には生育を止め、無駄なエネルギーの消費を使わない事が草姿の変化で分かると思う。
また、セダムの耐性姿で見かける倒伏、葉色の褐色化は少ない。
この特徴は、傾斜地に自生するオノマンネングサの特徴に見る事が出来き、
屋上緑化で多用されているメキシコマンネングサには無い。
調査日付近の気象 2016年の7月~8月栽培地気象
Weather around the survey date: July to August 2016
2016年は酷暑が少なく植物の負担も無かったと推定できる。降雨も適度に発生し植物の生育に適した
It can be assumed that the year 2016 was not a hot one and did not put a strain on plants. There was also moderate rainfall, which was suitable for plant growth.
屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
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