キリンソウと四季の彩り日記屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
4”化学突然変異育種 実験講座”3 化学突然変異技術を利用して、少ない潅水で生きる緑化植物を開発
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アルビノ株の限界を見極めてクローンを作る
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化学突然変異育種 実践講座 3
タケシマキリンソウを使って 突然変異処理で発生する変化を紹介します。
タケシマキリンソウは屋上緑化、庭園、土木緑化で注目を集めている乾燥に強い宿根草です。「常緑キリンソウ」名で販売さてているタケシマキリンソウ選抜種が有名です。
実験では、タケシマキリンソウ原種を化学突然変異で変異させ実用可能な新品種作出に挑戦します。
化学突然変異で発生したアルビノ株よりクローン採取する場合、最も憂慮するのは「活着するか」ではないでしょうか。
アルビノ株は、それ自体光合成ができないのと紫外線・寒暖・強風等の耐候性が低いと思われます。どの程度までが限界かを見極めてクローンをするかを判断しましょう。
アルビノは
非常に奇麗な姿をしており見栄えも素晴らしい。しかし葉緑素が不足と紫外線などの太陽光への耐性が低いので、日陰・室内品種として利用するか、
原種元株と併存させ2色の葉色株として生育させる必要が有る。
キメラ発生枝のクローン増産はほとんどの場合世代を経る間に消滅するか
季節性アルビノ~キメラ~原種色を繰り返す事が多い
掃き込み斑入り変異は最も多く出現する突然変異
初期に消滅する事が多いが、稀に継続する事が有る。継続しても鮮明な斑入りが
継続するのを経年観察が必要
タケシマキリンソウの外斑入り
外斑入りは比較的多く出現するがその色調がはっきり経年する物は少ない。
この株は長期に渡り安定した変異を示している。
葉の大きさは原種より大きく、草丈は半分以下の実用性のある変異として
種苗登録申請「四季彩14」している。
当ブログは化学突然変異実験の手法紹介であり、参考にして実験した結果を保証するものではありません。
試験は発がん性物質を使いますので、適合資格者が取扱い責任を果たし、自己責任で行動してください。
次回”化学突然変異育種 実験講座”4はタケシマキリンソウの突然変異にて
クローンが安定し実験が成功した新品種について解説します。
東京都市大学 総合研究所 客員研究員 山下律正
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