「ZEH」の解説

ZEH（ゼッチ）とは、エネルギー収支をゼロ以下にする家のことです。家庭で使用するエネルギーと、太陽光などで創るエネルギーの量のバランスを調整し、1年間で消費するエネルギーを実質的に0以下にする家のことを指します。「net Zero Energy House（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）」を略した言葉で、近年はZEHの新築が増加傾向にあります。

ZEHを実現するには、家庭で使用するエネルギーを大幅に削減することが求められます。ただし、寒さや暑さを我慢してエネルギー消費量を抑えるわけではありません。家全体の断熱性を高めたり設備の効率性を上昇させたりすることで、過ごしやすさ・快適さを保ったままエネルギー消費量の削減を目指します。

ZEHに住むメリットは、毎月の光熱費を抑えられるところです。家で創ったエネルギーを売ると、売電収入も得られます。また、断熱性に優れた家は夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるため、年間を通した快適さの確保にも効果的です。特に冬場は家全体を温められるため、部屋と廊下の温度差等で発生するヒートショックの予防も期待されています。

ただし、ZEHはエネルギーを創る機材や高断熱素材を使用するため、一般的な住宅より建築費が高額になりやすいのが難点です。国や自治体は費用面の課題をカバーするため、「こどもエコすまい支援事業」や「地域型住宅グリーン化事業」など、ZEHを対象としたさまざまな補助金制度を用意しています。1戸につき100万円以上補助するものや、併用できるものもあるためZEHを建てる際は補助制度を確認してみましょう。