「再生可能エネルギー」の解説

再生可能エネルギーとは、石油・石炭・天然ガスといった化石エネルギーではなく、自然界の力によって供給されるエネルギーのことです。主に、太陽光・風力・水力・地熱・太陽熱・大気中に含まれる熱・バイオマスなどを指します。日本では2030年に再生可能エネルギーの比率が22～24%になるよう、対策が進められています。

再生可能エネルギーの特徴は、枯渇することがなく、どこにでも存在し、CO2を排出・増加させないところです。再生可能エネルギーは化石燃料のように有限ではなく、決まった地域でのみ産出されることがないため、エネルギー安全保障を強化する手段としても注目されています。また、石油や石炭などの燃料を燃やす必要がないため、CO2を排出しにくいのもメリットです。

再生可能エネルギーの使い道は、電力の発電が中心です。電気は送電線で遠くまで送ることができ、照明やパソコンの電源などさまざまな用途があるためです。発電以外には、自動車燃料・給湯・冷暖房用エネルギー・メタンやエタノールの生成・蓄電池の燃料としても使われます。

ただし、再生可能エネルギーには安定性の低さやコストの高さなどの課題もあります。再生可能エネルギーは自然の力をもとにしているため、気候条件や自然条件によって発電量が左右されやすいのが難点です。太陽光の場合は曇りや雨だと十分な量を発電できませんし、風力の場合も風が吹かなければ電力を生み出せません。また、再生可能エネルギーを使う装置の設置にコストがかかるのもデメリット。政府や自治体はコスト面での課題を解決するため、各種補助金・補助制度などを設けています。