「エネルギーミックス」の解説
エネルギーミックスとは、社会全体に供給する電力を、さまざまな方法で賄うことです。発電方法には、火力発電・水力発電・風力発電・太陽光発電・原子力発電など色々な種類があります。これらを効率的かつ効果的に組み合わせることで、電力を安定して供給することを目標としています。
エネルギーミックスが日本で注目されている背景には、エネルギーの安定供給が課題になっていることが挙げられます。日本は毎日大量のエネルギーを消費しているにも関わらず、エネルギー自給率は10%以下とかなり低く、供給地で問題が発生すればすぐに影響を被ってしまうのが現状です。そのため、さまざまな発電方法を組み合わせ、エネルギー供給の安定化を図るためエネルギーミックスを促進するようになりました。
日本の電力のほとんどが、化石燃料に頼っているのが現状です。2011年に発生した福島第一原発事故の影響で原子力発電の割合が激減し、減少した分の多くを化石燃料で賄うようになったことも一因とされています。エネルギーミックスとはほど遠い状態になっているため、早急な対応が求められています。
そこで2021年10月に岸田内閣は「第6次エネルギー基本計画」を採択し、2030年度の目標を策定しました。2030年度のエネルギーミックスの比率は、再生可能エネルギー36~38%、水素・アンモニア1%、原子力20~22%、天然ガス20%、石炭19%、石油等2%を目標としています。そしてエネルギーミックスの比率の目標達成のため、現在は法整備や技術開発が進められています。