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壁面緑化設計ノート屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正

 2026年 春の壁面緑化植物の手入れの仕方

冬から春にかけて 壁面 緑化は寒さや 寒風で悪くなっています。 3月の中旬を過ぎると暖かい日が多くなり、壁面緑化も手入れすると綺麗な景観になります。緑化に使用する代表的な植物ヘデラ類、 テイカカズラ、クレマチス、カロライナジャスミン、トケイソウ、ツルバラ、 について具体的に作業に仕方・注意点・施肥などについて説明します。

3月下旬から4月は、植物が休眠から覚めて一気に動き出す「黄金期」です。この時期の適切な手入れが、初夏以降の美しさを左右します。

主要壁面緑化でよく使われている植物別に、具体的な作業方法とポイントをまとめました。

1. ヘデラ類(アイビー)

2. テイカカズラ

3. クレマチス

4. カロライナジャスミン

5. トケイソウ

6. ツルバラ

7. テイカカズラ(基本種:緑葉)

8. ニシキテイカカズラ(斑入り・ハツユキカズラ等)

9.ハツユキカズラ

 

1.ヘデラ類(アイビー)・テイカカズラ

写真にあるように、冬を越して茶色くなったり、カサカサになったりした葉は元に戻りません。

  • 作業内容: 「強めの剪定」と「枯れ葉落とし」
    • 傷んだ葉は手でむしり取るか、茎ごと切り戻します。古い葉を残すと新芽の邪魔になるため、思い切って表面を刈り込んでも大丈夫です。
  • 注意点: 密になりすぎた部分は風通しが悪く病害虫(カイガラムシ等)の原因になるため、間引いて奥まで光が入るようにします。

 

冬季に傷んだ状態         手入れ後成長した状態

2. テイカカズラ

3月下旬のこの時期、お写真2枚目のようなテイカカズラの状態(冬を越して葉が赤茶色くなったり、カサカサになったりしている状態)は、実は「最も大胆にハサミを入れられる絶好のチャンス」です。

ハツユキカズラと似ていますが、テイカカズラ(特に緑葉の基本種)はより生育が旺盛で、放っておくと壁面から「浮き」が出てしまいます。この時期にやるべき具体的な作業をまとめました。

テイカカズラ:3月下旬〜4月の集中メンテナンス

  1. 「強剪定(切り戻し)」で壁面をリセット

冬の寒風で傷んだ古い葉は、暖かくなっても緑色には戻りません。

  • 作業内容: 壁面からボコボコと飛び出した枝や、茶色く枯れ込んだ枝を根元(壁に近い部分)からバッサリ切り落とします。
  • ポイント: 「壁にピタッと張り付いている主枝」だけを残し、そこから横に飛び出している小枝をすべて刈り込むイメージです。3月下旬なら、一時的に葉が少なくなっても、4月~5月には節から一斉に新しいツヤのある緑葉が出てきます。
  1. 「誘引し直し」浮いている枝・前に飛び出している枝・隙間が開いている付近の枝は周囲に誘引し、景観改善・剥がれを防止をします。

テイカカズラは自力で壁に張り付きますが、重くなると自重でベリっと剥がれ落ちることがあります。

  • 作業内容: 浮き上がっている太い蔓(つる)を、麻紐やワイヤー、あるいはU字ピンなどで壁面やフェンスにしっかり固定し直します。
  • 効果: この時期に壁に密着させておくことで、新芽が壁に沿って美しく広がり、厚みの均一な「緑のカーテン」になります。
  1. 内部の「枯れ枝・ゴミ出し」
  • 作業内容: 密集した内部には、冬の間に落ちた枯れ葉やゴミが溜まっています。これらを棒などで叩いたり、手でかき出したりして落としてください。
  • 理由: 放置すると蒸れてカイガラムシが発生しやすくなります。この時期の「風通し」の確保が、夏の病害虫トラブルを防ぎます。

. クレマチス

種類(旧枝咲き・新枝咲き・新旧両枝咲き)によって切り方が全く異なります。

新枝咲クレマチスは、冬に地上部が枯れ、春に新芽が伸びて花を咲かせる特徴があります

新枝咲きクレマチスは、初心者でも管理しやすく、剪定後に何度も花が楽しめるため、庭の彩りに適してます。

 

旧枝咲クレマチスは、前年に伸びた古い枝から新芽が吹き出し、花が咲くタイプのクレマチスです。冬には枯れたように見えますが、実は節から芽が出ており、これが翌年の花芽となります。

  • 作業内容: 「芽出しの確認」と「誘引」
    • 新枝咲き: 地面近くのぷっくりした芽の上で切る強剪定します。
    • 旧枝咲き: 枯れ枝に見えても芽が動いているので、先端の枯れた部分だけを整える弱剪定にします。
  • 注意点: 蔓(つる)が非常に折れやすいので、無理にほどかず、新しい芽を優しくネットやフェンスに誘導してください。

新枝咲きクレマチス

旧枝咲きクレマチス

 

4. カロライナジャスミン

4月頃から開花が始まるため、今は剪定を控えます。

  • 作業内容: 「花後の剪定」
    • 今やるべきは、花をしっかり咲かせるための水やりです。剪定は花が完全に終わった直後(5月頃)に行います。
  • 注意点: 全草に毒性があるため、作業時は手袋を着用し、汁が肌に触れないよう注意してください。

5. トケイソウ

熱帯性の性質があるため、本格的な動き出しは他の植物より少し遅めです。

  • 作業内容: 「枯れ枝の整理」
    • 冬の寒さで枯れ込んだ細い枝を整理します。芽が動いているのを確認してから、元気な節の先で切り戻してください。
  • 注意点: 非常に生育旺盛なので、春にスペースを確保しておかないと他の植物を飲み込んでしまいます。

6. ツルバラ

3月下旬〜4月は、すでに新芽が数センチ伸びている時期です。

  • 作業内容: 「芽かき」と「ブラインド処理」
    • 1箇所から複数の芽が出ている場合は、勢いの良いものを残して摘み取ります。
    • 蕾がつかない「ブラインド(芽止まり)」があれば、少し切り戻して次の芽を促します。
  • 注意点: この時期の剪定は最低限にします。深く切ると花芽を落としてしまうため、誘引の乱れを直す程度にしましょう。

7. テイカカズラ(基本種:緑葉)

非常に生育が旺盛で、放っておくと蔓(つる)が太くなり、壁面から浮き上がってしまいます。

  • 作業内容:強めの刈り込みと誘引
    • 剪定: 壁面から飛び出している枝や、茶色く枯れ込んだ枝を思い切って短く刈り込みます。3月下旬なら、葉がほとんどなくなるくらいまで刈り込んでも、すぐに節から新芽が吹いてきます。
    • 誘引: 浮き上がった太い蔓を、麻紐やUピンなどで壁面に密着させ直します。これにより、株元からの浮き上がりを防ぎ、美しい壁面を維持できます。
  • 注意点: 切ると白い樹液が出ます。体質によってはかぶれることがあるため、必ず手袋をして作業し、付着したらすぐに洗い流してください。

8. ニシキテイカカズラ(斑入り・ハツユキカズラ等)

写真のように、冬の寒さで赤茶色に紅葉したり、葉が傷んだりしている時期です。

  • 作業内容:表面の「散髪」と古い葉の除去
    • 剪定: 表面をなでるように数センチ刈り込みます(バリカンや刈込鋏でOKです)。これにより、春の美しい「白やピンクの新芽」が一斉に揃って出てくるようになります。
    • 掃除: 内部に溜まった枯れ葉を、手で軽く揺すって落としてください。風通しを良くすることで、アブラムシの発生を抑えられます。
  • 注意点: 肥料が多すぎたり、日陰すぎたりすると、せっかくの斑(白やピンク)が消えて緑一色に戻ってしまうことがあります。日当たりの良い場所で管理するのが発色のコツです。

冬季に傷んだ状態         手入れ後 成長した状態

 


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