壁面緑化設計ノート屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
雪に咲き輝くクレマチス 妖精の壁面緑化
クリスマスを暖かく彩る壁面緑化
2月に壁面緑化を花で彩るクレマチス
12月から小雪の舞うクリスマス、正月、バレンタイン、卒業式、入学式と楽しい事がたくさんある時期ですね。寒い時期ですが意外と出かける事もあり、街並みもクリスマスツリー、正月飾りと華やかさが多くなります。冬の花はシクラメン・ポインセチアなどの室内を彩る草花になりますが、壁面緑化も元気に過ごしています。
冬のクレマチス壁面緑化には、イルミネーションを取り付けて、花と光でクリスマスや正月の雰囲気を醸し出す事も出来ます。
今回は、冬に美しいクレマチス壁面緑化の紹介をします。


目次
1.クレマチスとは
2.冬咲クレマチスはどんな植物?
3.クレマチスの壁面緑化の紹介
4.東京地域で冬季に開花する常緑性・落葉性クレマチス品種
東京地域で冬季に開花するクレマチス品種は
1)常緑性(落葉性種もあり)クレマチス・シルホサ系(Clematis cirrhosa)の冬咲き品種
2)常緑性クレマチス・アンスンエンシス系(Clematis anshunensis)
5.冬咲クレマチスの栽培法とメンテナンス
1)冬咲クレマチスの栽培メンテナンス
冬季の耐寒性
2)冬咲きクレマチスの栽培のポイントとノウハウ
1. 植え付けと用土 2.植え方 3. 置き場所(日当たり)4. 水やり(休眠期と生育期) 5. 施肥(肥料)
6.常緑性(落葉性種もあり)シホルサ系クレマチスの四季の景観
7.常緑性アンスンエンシス系クレマチスの四季の景観
8.成功のためのノウハウ
剪定 【絶対にしてはいけないこと】
9.テイカカズラ壁面緑化に冬咲クレマチスを混植する方法
混植の成功のための基本
1) 競合管理が最大の課題
2) 誘引・支持システムは何を使う
10.混植の方法のノウハウ
1)テイカカズラをポット苗ごと地植え(鉢埋め)することで根域を制限する方法
2)テイカカズラ「ポット埋め」のメリット
3)テイカカズラの生育調整目的でポットの選択のノウハウ
4)植え付けと配置
5)管理上の注意点(デメリット)
11.クレマチスとテイカカズラを、生育初期から同じ場所に地植える方法
1)植え付け時の配置と間隔
2)誘引時のノウハウ
3)剪定(競合管理)のポイント
4)水やり・土壌管理のノウハウ
1.クレマチスとは
主役はクレマチス、園芸和名はてっせん、古くから馴染みのあるつる植物です。
和名のセンニンソウ(仙人草)は、白い花をまとった姿が仙人をイメージすると思いきや、花の後に果実より伸びた銀白色の長毛が密生した様子を、仙人のひげにたとえたことに由来しているようです。壁面緑化には意外と馴染みがないのですが、素晴らしい冬の景観を作る事が出来ます。
それは、クレマチスというと繊細な茎で落葉性で知られてましたが、常緑系で強健を求められる壁面緑化の植物の中では目立たない存在でした。年中緑と寒い冬にきれいな花を咲かせる壁面緑化に利用できる植物として注目を集めています。





相模原麻溝公園 クレマチス*1
古くは薬草として知られ、清熱,利水,催乳作用があり,腎臓病,水腫,淋病,月経異常,急性腎炎,小便不利,乳汁不足などに用いられていました。主成分はリグナン(armandiside, liriodendrin, salvadoraside)
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*2熊本大学薬学部薬用植物園 植物データーベース アルマンデー
2.冬咲クレマチスはどんな植物?
冬咲クレマチスは、バラと同じく種類が多く有り、四季咲~冬咲、花も白色~ピンク~赤と好みに合わせて選べます。
特に、壁面緑化では常緑性アンスンエンシス系、常緑性(落葉性種もあり)シホルサ系、早咲き系、四季咲系の中より花色が選べる優れた緑化用品種です。
常緑性(落葉性種もあり)シルホサ系クレマチス
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クレマチス緑化を成功させるには数件の条件を満たしてあげる事が重要です。
1 土壌深さが30cm程度の有る事
2 日当りが有る事
3 花は当年成長枝に咲くので、放任すると穂先に花が集中するので適度に剪定が必要
緑の壁面緑化に変化を与えるクレマチスで美しく見せるには、テイカカズラなどつる植物と混植ができます。
地植えでき、株間50cm、土壌深さが有ればクレマチスを緑化の中に混ぜ植えします。
これによりテイカカズラの根に圧迫されずに生育できます。
剪定は、一緒に刈ります。これで刈り戻しが出来るので下段より開花します。
アンスンエンシス系、シホルサ系、品種は値段も安いのでお試しで植えてみるのも良いでしょう。
3.クレマチスの壁面緑化の紹介
クレマチス属植物による壁面緑化の事例調査 商業施設である東京ビックサイトの緑化事例で はアーマンディ系(Clematis armandii )が利用されて いるが、一部は施工2年目に枯死し、テイカズラ 類(Trachelospermum sp.)に植え替えられている。 一方、公共施設の事例である相模原麻溝公園の フェンス緑化は230種、8,000株以上のクレマチス 属植物が植栽され、毎年見事な花を咲かせている。 それらは財団法人相模原市緑の協会によって各ク レマチス属植物の特徴に合わせた土壌水分・肥 料・剪定の管理が行なわれている。 また、相模原麻溝公園によるクレマチス属植物 はフェンス・トレリス・アーチ・垣を緑化しており、クレマチス属植物による緑化対象は格子状の 構造物である。*3



相模原麻溝公園 クレマチス*1
4.東京地域で冬季に開花する常緑性・落葉性クレマチス品種
東京地域で冬季に開花する常緑性クレマチス品種は
写真は12月から4月に東京で咲いているクレマチス。花びら4~6枚、白~赤系、種が育っているのでたぶん12月頃から咲いている常緑性(落葉性種もあり)シホルサ系クレマチス。
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東京地域で冬季に開花するクレマチス品種は
1)常緑性(落葉性種もあり)クレマチス・シルホサ系(Clematis cirrhosa)の冬咲き品種
ポルトガルの原種。10月にまず一度に花が咲き、その後5月ぐらいまで、ぱらぱらと長期間、花が咲き続ける。乳白色の花に加え、花後の果球も魅力的。落葉性タイプ。*7
- 特徴: 常緑性(落葉性種もあり)の冬咲き品種、10月頃から咲き始め、2月頃までバラバラ開花します。
- 耐寒性:-3度での生育が確認されている
代表品種
ジングルベル’ (Jingle Bells):クリーム色で、寒さに当たると外側に赤みがかることがあります。
バルク’ (Balearica):緑がかった白で、花後に綿毛の種を付けます。
冬季の壁面緑化を飾る素敵な品種を植えてみませんか。
品種例:
ジングルベル’ (Jingle Bells):クリーム色で、寒さに当たると外側に赤みがかることがあります。
冬季の壁面緑化を飾る素敵な品種を植えてみませんか。
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2)常緑性クレマチス・アンスンエンシス(Clematis anshunensis)(原種・カンパネラ系)Clematis anshunensis
中国原産の原種。ベル形の白花が、つるの節々に多数咲く。12月から3月中旬ごろに開花。生育旺盛でぐんぐんとよく伸びるので、アーチやフェンスに絡ませて楽しみたい。


- 特徴: 常緑性
12月~3月頃に開花する代表的な冬咲き種です。花びらに見えるのは萼片(がくへん)で、通常4枚です。
- 花の色: 白~クリーム色が多いですが、寒さに当たると萼片の裏側に赤みがかった紫色や褐色を帯びることがあり、 日当たりや温度によって濃く見えます。
- 種の様子: 花後には、白っぽい綿毛を持つ果実(種)を付けます。
- 耐寒性:-5度での生育が確認されている
5.冬咲クレマチスの栽培法とメンテナンス
1)冬咲クレマチスの栽培メンテナンス
冬咲きクレマチスは、寒さが厳しい時期に美しい花を咲かせるため、冬咲き種の中でも特に人気のあるシルホサ
系やアンスンエンシス系の栽培方法と、成功のためのポイント・ノウハウを解説します。


冬季の耐寒性
2012年東京地区で咲くアンスンエンシス系、シルホサ系の気温と開花状況を見てみましょう。
2012年1月~4月の八王子の気温








シルホサ系クレマチス 4月満開中。付近気温が―6度に達しているがきれいな開花景観をしている
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2011年12月~2012年2月の臨海地区の気温






シホルサ系クレマチス 2月、開花も中盤、種子が多数できている。
気温がー3度に達しているが開花を継続している


アンスンエンシス系クレマチス
2024年11月~12月岡山県津山市




12月 アンスンエンシス系クレマチス花芽の成長中



2)冬咲きクレマチスの栽培方法とポイント
(1) 植え付けと用土
- 植え付け時期: 真冬の厳寒期を避け、秋(9月~10月)か、春先(3月頃)が適しています。
- 用土: 水はけが命です。
- 鉢植え: クレマチス専用の用土、または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:軽石・鹿沼土2などの配合土が適しています。
- 地植え: 粘土質の土壌であれば、腐葉土や堆肥、軽石などを混ぜて水はけを改善します。
(2)植え方
深植え: 植え付けは、地際(株元)から1~2節分を土に埋める「深植え」をします。
これにより、株元の不定根の発達が促され、地上部が枯れても根元から芽を出しやすくなります。
(3) 置き場所(日当たり)
- 開花期(冬): 日当たりの良い場所に置きます。日照が不足すると花付きが悪くなります。
- 生育期・夏場: 夏の強い西日は嫌います。西日が当たらない明るい半日陰が理想です。鉢植えの場合は、特に夏場は涼しい場所に移動させ、株元に日光が当たらないようにマルチング(腐葉土やバークチップなどで覆う)をして地温の上昇を防ぎます。
- ツルを誘引: フェンスなどにツルを誘引します。
(4) 水やり(休眠期と生育期)
冬咲きクレマチスは乾燥を好む性質があります。
- 冬の開花期(休眠期): 乾燥気味に管理します。水やりは土の表面が乾いてから数日経って、さらに乾いてきたら行います。過度な水やりは、寒さによる根腐れや凍害の原因になります。
- 春~初夏(生育期): 旺盛にツルや葉が伸びる時期です。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
- 梅雨~夏: 雨の当たらない場所に移動させ、水やりを控えめにします。
(5) 施肥(肥料)
- 時期: 肥料は、主に花が終わった後の早春(3月頃)と9月頃)の年2回、緩効性化成肥料や液体肥料を与えます。
- 注意点: 冬の開花期や夏の休眠期に施肥すると、根を弱り、病害虫の被害を受けやすくなります。
5月のシルホサ系クレマチス
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(6)常緑性(落葉性種もあり)シルホサ系クレマチスの四季の景観
2012年2月2日 常緑系だが夏の休眠期に不要な葉を落とし、開花期を迎える
最低気温がー3度を1月末に達し葉は若干紅葉色をしているがこの程度の寒さには問題ない
東京近辺での越冬性は実証している。
2012年6月 マバラ咲の最終 遅くまで咲き続ける
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(7)常緑性アンスンエンシス系クレマチスの四季の景観
常緑性品種、冬季気温がー3度に達する地域でも紅葉(黄葉)になるが落葉は少ない。
2012年2月2日 常緑系だが夏の休眠期に不要な葉を落とし、開花期を迎える。
最低気温がー3度を1月末に達し葉は若干紅葉色をしているがこの程度の寒さには問題ない
東京近辺での越冬性は実証している。
2024年11月
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2022年12月


12月の花芽



2月


7.成功のためのノウハウ
剪定
冬咲きクレマチスは、春~初夏に伸びたツルにその年の冬に花芽をつけます。
そのため、剪定を誤ると花が咲かなくなります。
冬咲き種は「弱剪定」が基本です。


【絶対にしてはいけないこと】
冬咲きクレマチスは、春咲きの大輪系種と同様に、新しい枝を深く切ると花芽を失うため、強剪定は厳禁です。
メンテナンスの注意点
- 常緑性: シルホサ系は常緑性(落葉性種もあり)です。冬季には気象により紅葉します。
- 落葉性:アンスンエンシス系は常緑性です
真冬の寒さや乾燥が厳しくなると、葉が赤茶色になったり、一時的に落葉したりすることがあります。
これは生理現象で発生します。
- 夏の管理: 日本の高温多湿な夏が最大の難関です。
- 水やりを控えることで、根の蒸れ(根腐れ)を防ぎます。
- 鉢植えは風通しの良い日陰へ移動させます。
病害虫: アブラムシやハダニが発生することがあります。特に乾燥しているとハダニが発生しやすいため、発見次第すぐに防除・駆除します。


8.テイカカズラ壁面緑化に冬咲クレマチスを混植する方法
冬咲クレマチスをテイカカズラ壁面緑化に混植する方法を紹介します。
冬咲きクレマチスをテイカカズラの壁面緑化と混植すると、夏はテイカカズラの濃緑で壁面を覆い、冬は葉が落ちないテイカカズラを背景にしてクレマチスの花を際立たせる理想的な立体的な四季の彩りを作る事ができます。
問題は、テイカカズラは成長が旺盛な常緑のツル植物であるため、競合に負けないよう計画的に管理することが重要です。ここでは、混植を成功させるための具体的な方法、ポイント、ノウハウを解説します。
混植の成功のための基本
1) 競合管理が最大の課題
テイカカズラは枝の伸長が早く(年間1~3m程度)、枝・葉が密に茂る常緑樹です。放っておくと、テイカカズラがクレマチスのツルを覆い、クレマチスの生育に必要な日光を奪ってしまいます。
- クレマチスへの配慮: クレマチスは花芽分化のために日光を必要とします。冬に花を咲かせるための花芽は、春から初夏に伸びたツルにつくため、春から初夏にテイカカズラがクレマチスを覆い隠さないように剪定管理する必要があります。
テイカカズラの成長写真


アンスンエンシス系クレマチス

テイカカズラワイヤー緑化とクレマチスワイヤー緑化を組み合わせたイメージ図


2) 誘引・支持緑化資材は何を使う
誘引機材は両方の植物が絡む事ができるワイヤーシステムやメッシュパネルでの壁面緑化が最も適しています。
テイカカズラは巻きツルで登攀し、クレマチスも葉枝が絡みつきながら登っていき同じ壁面緑化機材で緑化可能です。
フェンス緑化
用 途:商業施設など管理ができる所が美しさを維持できます
植え方:地植え
フェンスの花壇にニシキテイカカズラを植えると四季と通じて美しさを保ちます。
参照:壁面緑化植栽ガイド | 屋上緑化システム【みずいらず・かべみどり】低費用・省メンテ
利 点:花が新芽に咲くので、帯状に開花します。シルホサ系クレマチス
を植えると開花期が10月から3月頃まで続き、春の植物にリレーができます。
注 意:出枝が多いので剪定が必要です。
クレマチス シホルサ系ジングルベル柵緑化


アンスンエンシス系クレマチスの柵緑化
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アンシス系クレマチス柵緑化にテイカカズラを株元に配置したイメージ図


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9.混植の方法のノウハウ
混植には2つの方法が有ります。
1)テイカカズラポット苗を地植え、クレマチスを地植えする方法
2)クレマチスとテイカカズラを、生育初期から地植える方法
植栽場所が狭く、クレマチスを枯らさず緑化をするには1の方法がお勧めです。
1)テイカカズラをポット苗ごと地植え(鉢埋め)することで根域を制限する方法はお勧め工法です。
この工法は、クレマチスと根の競合を防ぐだけでなく、テイカカズラのような生育が旺盛なつる植物の「暴走」をコントロールする上で、広く使われている方法です。
クレマチス管理の煩雑さを避けるという目的においても、テイカカズラ側の生育を抑制し、管理の手間を少なくする推薦する方法です。
参考文献:現代農業:2010年4月号 反響続々! ポットごと植えトマト
2)テイカカズラ「ポット埋め」のメリット


3)テイカカズラの生育調整目的でポットの選択のノウハウ
テイカカズラの成長抑制程度によって、使用する鉢の種類


参考例:プラスティック製鉢と分解鉢の写真
プラスティック製鉢の根がらみ:根がポット鉢の中で根回りた状態


分解性鉢利用:水分に接する部分が分解され、根が鉢外へ進出しかけている


【ポット植えをする場合の重要なノウハウ】
ポット埋めによる根域制限の効果を最大限に引き出すため、鉢底の穴はそのままにしておき、側面や底を意図的に切り開く加工はしません。これにより、根はポット内の土壌環境に縛られます。
4)植え付けと配置
1.植え付け穴:
クレマチスから50cm程度離れたドリップチューブ(潅水チューブ)の滴下場所に、テイカカズラのポットがすっぽり収まる穴を掘りポットごと埋め込みます。
2.テイカカズラポットの植込み:
ポット内の土が周囲の地盤の高さと同じになるよう、深さを調整して鉢を埋め込みます。
3.クレマチスの植え付け: 約50cmテイカカズラから離れた位置にクレマチスを植え付けます。
クレマチスはテイカカズラの根の心配がないため、深植えを行い、しっかり根を張らせます。
5)管理上の注意点(デメリット)
テイカカズラをポット埋めにすると、管理はテイカカズラに集中します。
・水の管理:
ポット内の土量は限られているため、地植えのクレマチスよりも早く水切れを起こします。
夏の乾燥期対策にドリップチューブ(潅水チューブ)の滴下場所をテイカカズラのポット周辺にします。
滴下位置と植え付けの写真


・肥料切れのリスク:ポット内の養分はすぐに消費されます。育期(春〜夏)には、追加します。
・生育が弱った場合:ポットの周囲のプラスチックを破ります。株が広がるスペースを確保します。
10.クレマチスとテイカカズラを、生育初期から同じ場所に地植える方法
1)植え付け時の配置と間隔
- 株元の距離: クレマチスとテイカカズラを、競合しないように、株元を約50cm以上離して植え付けます。
- 日当たりの確保:テイカカズラがクレマチスに日陰を作らないように、クレマチスを日当たりの良い位置に植えることを優先します。
- 深植え(クレマチス):クレマチスは必ず深植え(株元から1~2節分を土に埋める)にします。
2)誘引時のノウハウ
- 初期誘引:
植え付け後、テイカカズラとクレマチスのツルが、それぞれ異なる方向へ広がるように、初期のツルをワイヤーやメッシュに丁寧に固定して誘引します。
- テイカカズラは独立仕立てする:
クレマチスのツルを、テイカカズラのツルと離して絡ませず、壁面緑化の前面を通るように意識して誘引し、冬の開花期に目立つように仕立てます。
3)剪定(競合管理)のポイント
冬咲きクレマチスは「弱剪定」が基本ですが、テイカカズラとの混植では、
テイカカズラ側を積極的に剪定する必要があります。


4)水やり・土壌管理のノウハウ
- 水はけ:
テイカカズラもクレマチスも、水はけの良い土壌を好みます。
壁面緑化の土壌は軽量で排水性に優れたものを選び、根腐れ(蒸れ枯損)を防ぎます。


屋上緑化システム株式会社 屋上緑化用培土
- 灌水管理:
テイカカズラは比較的乾燥にも強いですが、クレマチスと共存させる場合は、夏の酷暑期は水切れさせないよう注意が必要です。土の表面が乾いたらたっぷりと与え、冬はクレマチスに合わせて乾燥気味に管理します。
この方法により、夏は涼しい緑の壁(テイカカズラ)、冬は可憐な花を咲かせるクレマチスのコントラストを楽しめます。
出典・参考文献:
*1相模原麻溝公園
*2熊本大学薬学部薬用植物園 植物データーベース
*3東京都市大学 壁面緑化材料としてのクレマチスに関する研究
‐クレマチス属植物の図鑑制作を通して‐田中 章研究室 0331168 永尾 大樹
*4Thomas Brandmeier Begrünungssysteme
Brandmeier – Begrünungssysteme社は、ドイツにおいて壁面緑化や屋上緑化の技術、
特にステンレスワイヤーを用いた誘引システムなどで知られる有名なエンジニア・専門会社です。
所在地: 85368 Moosburg an der Isar (バイエルン州)ウェブサイト: https://www.brandmeier-begruenung.de/
*5松田 広敬 季節に花散歩より出典
*6気象庁 過去の天気
*7みんなの趣味の園芸
*8Google Gemini
・つる植物で庭を彩る NHK出版
・別冊 趣味の園芸 クレマチス NHK出版
・クレマチスの咲く庭作り 及川洋麿 株式会社講談社
・現代農業:2010年4月号 反響続々! ポットごと植えトマト
*


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