壁面緑化設計ノート屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
壁面緑化に適さない方位は有るか?その対策は
壁面緑化に適さない方位は有るか?その対策は
最適方位順
- 最適には東面、続いて②西面、③北面、④南面の順に緑化し易さ・維持の難易度が変わります。
※最適方位は緑化ユニットの構造、植栽植物、メンテナンスの程度により変化します。
最適方位の順番の理由は
どの種の壁面緑化工法でも西面、東面は問題なく設置が可能です。
北面は終日日射が当たらない期間が有るのでシダ類・ラン類など日陰側物を使います。
南面は壁面緑化で最も温度・日射等の過酷な環境になるので、緑化メーカの仕様に合致しているか確認してから採用が必要です。地植えではほとんど影響をうけませんが、プランターを使った壁面緑化では障害の発生を考慮した植物選択と施工前の養生、施工後のメンテナンスが必要となります。
南面の緑化注意点
- 充分成長した植物を使用、地植えでは設計図書に草丈30cm級を使う指示をする。
- ユニット式・カセット式では、圃場で充分養生成長させ生育旺盛な状態になったものを設置する
- ユニット式・カセット式では、容器の表面が見えないまで植物が成長した状態に施工する。もしくは酷暑期を避け生育しやすい時期と反故資材を用意して施工する
- よくあるトラブルとして、緑化施工時には潅水装置に接続する水道が開通してから実施
- 満水ムラが発生しない様に灌水本管には水量調整バルブを要所に取付け水量調整が出来るように設計する
- 灌水は夜間に実施し酷暑期は日中は原則行わない
西面や北面などでも壁面緑化できますか?
できます。ある実験によると、南面、東面に比べて、西面、北面の壁面の方が植物の生育が良好であったといいます。これは、西面、北面の壁面の方が熱環境や水分の条件が安定しており植物にストレスがかからなかったと考えられます。
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