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壁面緑化設計ノート屋上緑化システム株式会社
技術顧問 山下 律正
ヘデラ緑化マニュアル 1章 ヘデラ(アイビー)主要20品種比較
ヘデラ(Hedera)とアイビー(Ivy)は、実は同じ植物を指します。正式には、ヘデラ:学名の属名(Hedera)、アイビー:英語名(Ivy)、セイヨウキヅタ:和名、つまりヘデラ = アイビー = セイヨウキヅタです。
良く使用されるヘデラ・ヘリックス(Hedera helix)は、ウコギ科ヘデラ属に属するつる性常緑植物であり、日本の壁面緑化で最も広く利用されている種です。実際の施工では、Thorndale、Baltica、Pittsburgh、Shamrockなどの園芸品種が用途や設計条件に応じて使い分けられています。
「ヘデラ・ヘリックス(Hedera helix)」は品種名ではなく「種名」です。
良く名前の出る「Thorndale(ソーンデール)」の学名は Hedera helix ‘Thorndale’ でヘデラ(アイビー)の園芸品種名であり、正式な日本名はありません。日本では通常次のように表記されます。
- ヘデラ・ヘリックス ‘ソーンデール’
- アイビー ‘ソーンデール’
- ヘデラ ‘ソーンデール’
※品種比較には国内で販売されていない品種も含まれます。
販売先はヘデラ緑化マニュアル ヘデラ種緑化用品種 写真集 をご覧ください。
※品種名称表記について、著者はヘデラ(Hedera)で記載しますが出典先が別表記の場合はその通りに記載します。
※経験に基づき評価した社内評価したものです。
評価基準
10:非常に優れる
8:優れる
6:標準
5:やや劣る
2:劣る
















壁面緑化で特に推奨される3品種
① Thorndale ヘデラ・ヘリックス ‘ソーンデール’




耐暑性、耐寒性、生育速度とも最高クラス
・日本の壁面緑化実績が多い
・管理負担が少ない
形態的特徴
葉色:濃い深緑で、クリーム〜白色の葉脈が明瞭に入る
葉の大きさ・形
標準的なヘデラよりやや小ぶり〜中型で、中央裂片がやや長く、全体として「きれいな三角形」にまとまりやすい
生育特性
生育スピード
活着まではややゆっくり、その後は中程度のスピードで広がる
- 壁面・フェンス
吸着根で良く登はんし、均質な濃緑の壁面を作りやすい品種。 - 管理面
基本的には剪定は「はみ出しを抑える程度」でよく、低管理型の地被・壁面として扱われています
都市緑化・壁面緑化でのポイント
地被材として
欧米では「芝生の代替」「法面の侵食防止」によく使われ、厚いマットを作りやすい点が評価されています。(hortech.com)
壁面・フェンス
吸着根で良く登はんし、均質な濃緑の壁面を作りやすい品種。
管理面
基本的には剪定は「はみ出しを抑える程度」でよく、低管理型の地被・壁面として扱われています。(hortech.com)
② Baltica ヘデラ・ヘリックス・バルティカ




寒冷地適性が非常に高い、おおよそマイナス20度程度まで耐える
・積雪地域にも対応しやすい
形態的特徴
- 葉色:濃い緑色で、灰白〜銀色がかった葉脈がはっきり出る(lierres.com)
- 葉形・サイズ
3〜5裂で切れ込みは浅め、先端はやや丸みを帯びたローブ
葉長約4〜5センチ程度の中小型(lierres.com) - 冬期の色変化
寒さが強い地域では、冬に葉が赤〜ワインレッド調に色づくとされ、冬季景観用としても記載があります
- 日向〜半日陰で、十分な土壌水分があれば夏の高温も比較的耐える
生育特性
地被・壁面用途での特徴
地被
深緑のやや小さめの葉で、緻密なマットを形成しやすく、芝の代替や侵食防止用地被として推奨されています(hortech.com)
壁面・フェンス
吸着根でしっかり登はんし、均質な濃緑の壁を作りやすい「標準型」。
野生型に近いことから、壁面緑化や公共空間の常用材として扱いやすい系統とされます(lierres.com)
管理
剪定は「範囲を制御するために切り戻す」程度で、基本は低管理型
ただし、他のヘデラ同様、構造物への侵入や樹木への登はんは管理で抑制する必要があります
地被・壁面用途での特徴
- 地被
深緑のやや小さめの葉で、緻密なマットを形成しやすく、芝の代替や侵食防止用地被として推奨されています(hortech.com) - 壁面・フェンス
吸着根でしっかり登はんし、均質な濃緑の壁を作りやすい「標準型」。
野生型に近いことから、壁面緑化や公共空間の常用材として扱いやすい系統とされます(lierres.com) - 管理
剪定は「範囲を制御するために切り戻す」程度で、基本は低管理型
ただし、他のヘデラ同様、構造物への侵入や樹木への登はんは管理で抑制する必要があります(hortech.com)
③ Pittsburgh ヘデラ・ヘリックス・ピッツバーグ


大型施設向き
・被覆速度が速く早期緑化が可能
基本情報と位置づけ
- 名称:ヘデラ ‘ピッツバーグ’
- 学名:Hedera helix ‘Pittsburgh’ (正式名称)(miuraengei.co.jp)
- コモンアイビー(English ivy英語表記名)の中でも、欧米で「コモンアイビー三兄弟」として扱われる
‘Baltica’ ‘Pittsburgh’ ‘Star’ の一つ (cdn.kingcounty.gov) - 日本でも「アメリカ産出の代表的品種」と紹介されることが多い (sodatekata.net)
形態的な特徴
- 葉色
成葉は濃い緑、新葉は黄緑で、時間とともに濃緑へ変化
新旧葉色のコントラストが装飾的とされる (sodatekata.net) - 葉形・サイズ
中型で3〜5裂、比較的オーソドックスな「ヘデラ型」
欧州ナーセリー資料では「中くらいの5裂葉で濃緑」と記載 (plandanjou.com) - テクスチャ
密に分枝し「良好な地被を作る」「密生度が高い」と造園学の国内論文でも評価されている (jstage.jst.go.jp)
生育特性・耐性
- 生育
匍匐しながらよく分枝する「良い地被型」で、野生のキヅタに近いが、ややおとなしいという評価もある (plandanjou.com) - 利用環境
屋外では日向〜日陰まで幅広く適応し、庭地被・壁面・鉢物と用途が広い (mountainviewnursery.com.au) - 土壌・水分
通常の庭土で良好、乾燥〜やや湿潤まで対応。水は「やや控えめ〜中程度」で管理しやすいとされる (sodatekata.net) - 耐寒性・耐陰性
日本の生産者解説では「耐寒性・耐陰性が強くおすすめ」とされており、0℃程度までは屋外で問題なく、日陰でも維持しやすい (miuraengei.co.jp)
都市緑化で見るポイント
地被用途
密度が出やすく、‘Baltica’と同様に地面被覆材として有望。芝代替や法面安定用の検討に向く。 (plandanjou.com)
<技術資料> ヘデラ緑化マニュアル 目次

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